宮古島の直売所には、ゴーヤーやトウガンのように沖縄料理で知られる野菜だけでなく、モウイ・宮古ゼンマイ・ハンダマなど、本州では見かける機会が少ない食材も並びます。旅先で地元の食材を探す時間は、観光地を巡るのとは違った宮古島の楽しみ方です。
買い物先を決めるときは、直売所や市場ごとの違いにも目を向けたいところです。農産物を中心に探したい日と、朝の移動前に立ち寄りたい日では使いやすい場所が変わります。さらに、宮古島で販売されている野菜がすべて宮古島産とは限らないため、産地表示を見ることも大切です。
旅行中に食べるのか、自宅へ持ち帰るのかによっても選ぶ野菜と購入するタイミングは変わります。本土への移動が規制されている植物もあるため、帰宅後に食べたい人は購入前に確認が必要です。宮古島で島野菜を買う場所から持ち帰り方まで、旅行の流れに沿って紹介します。
宮古島で島野菜を買える直売所・市場
宮古島で島野菜を探すなら、最初に知っておきたいのは直売所や市場ごとの特徴です。
あたらす市場は農産物を中心に見たい人、島の駅みやこは朝から野菜とほかの商品をまとめて買いたい人に向いています。平良市街地を歩く日に立ち寄るなら、宮古島市公設市場も一つの選択肢となります。
ただし、同じ宮古島の野菜売り場でも、営業時間や取り扱う商品の幅は異なるため注意が必要です。旅行中は「有名な店だから行く」と決めるより、その日の移動経路や買いたい物に合わせて選ぶと無理のない予定を組めるでしょう。
あたらす市場|農産物を中心に探したい人
ファーマーズマーケットみやこ「あたらす市場」は、JAおきなわが運営する農産物直売所です。
地域の特産品として、カボチャ・ゴーヤー・トウガン・宮古牛・マンゴーが売られています。宮古在来種の「なんこう」と呼ばれるカボチャもあり、野菜を中心に宮古島の農産物を探したい人に向く売り場です。入荷する品目は季節や収穫状況で変わるため、来店した日に並ぶ野菜から選ぶ楽しさもあります。
夏にマンゴーも購入したい場合は、農園や専門の直売所まで含めると選択肢が広がります。販売時期や買える場所は「宮古島のマンゴー直売所と旬の時期」も参考にしてみてください。
なお、あたらす市場は宮古島市平良西里1442-1にあり、営業時間は9:00〜18:00となっています。休業日は正月3日間と旧盆最終日のほか、月に1度程度です。
参照:JAおきなわ「ファーマーズマーケットみやこ「あたらす市場」」
島の駅みやこ|朝から野菜とお土産をまとめて買いたい人
島の駅みやこ本店の青果コーナーには、宮古島で採れた野菜を中心に農産物が集まり、モウイ・宮古ゼンマイ・ハンダマなども売られています。
ビーツやズッキーニ、バジルなども並ぶことがあり、伝統的な島野菜だけに絞らず地元の農産物を見たい人にも向いています。
野菜のほかに果物や調味料、お土産も扱うため、一度の立ち寄りで複数の買い物を済ませたい日にも便利です。
直売所は7:30〜18:00の営業で、休業日は年中無休と案内されています。無料駐車場が46台分あり、朝から動く日の買い物にも組み込みやすい施設です。
なお、スーパーも含めて買い物先を決めたい人は、「宮古島のスーパー10店を目的別比較」も確認してみてください。
参照:島の駅みやこ「宮古島の島野菜・フルーツ!春夏秋冬、美味しい旬がいっぱい!」「アクセス・営業時間」
宮古島市公設市場|平良市街地で島野菜を探したい人
平良市街地を観光する日に野菜を探すなら、宮古島市公設市場に立ち寄るのもよいでしょう。
A棟の「うえち八百屋」では島野菜や果物などを扱い、青空市でも季節の果物や野菜が販売されています。公設市場には食品や加工品を扱う店舗も入っているため、市街地を歩きながら宮古島の食材を探したい人に適しています。野菜だけを目当てに遠方から向かうより、市街地観光や食事と合わせて立ち寄る使い方が自然です。
夕方以降に飲料や惣菜もまとめて買う日は、営業時間の長いスーパーが便利です。直売所とスーパーの役割を分けておくと、島野菜を探すためだけに同じエリアを何度も移動せずに済みます。
市場は平良字下里1番地にあり、営業時間は原則8:00〜21:00です。実際の営業時間は店舗ごとに異なる点に注意が必要です。
参照:宮古島市「宮古島市公設市場」
宮古島産の島野菜は産地表示を見て選ぶ
宮古島で販売されている野菜の中から地元産を選びたい場合は、商品名より先に産地表示を見ることが大切です。
「島野菜」という言葉は沖縄で親しまれてきた野菜を広く示す場面でも使われるため、売り場が宮古島にあるだけでは生産地まで判断できません。
宮古島市産にこだわるなら、商品のラベルや売り場の表示を見るのが分かりやすい方法です。宮古島市が推進している「さんごの島のやさい」のロゴも、市内産農産物を探す際の目印になります。
「さんごの島のやさい」は宮古島市産を見分ける目印
宮古島市地産地消推進協議会は、市内産の野菜を「さんごの島のやさい」としてPRしています。
市が発行するシールは、市内産農産物を販売する生産者や卸事業者、小売事業者などが所定の手続きを経て購入し、対象の商品に貼って販売します。
ロゴの貼付対象は宮古島市内産の農産物に限られているため、売り場でこのシールを見つけたときは、宮古島市産を選ぶ一つの手掛かりとなるでしょう。シールが付いていない商品もあるため、見当たらない場合は原産地表示を確認して選びましょう。
なお、宮古島の農業を支える水の仕組みに興味がある人は「宮古島の地下ダム見学」も確認してみてください。
参照:宮古島市「「さんごの島のやさい」について」
生産者名や品種の表示まで見ると選びやすくなる
直売所では、同じ種類の野菜でも大きさや品種が異なる商品が並ぶことがあります。
島の駅みやこではトマトだけでも複数の品種が集まる例が紹介されており、生産者ごとの違いを見ながら選べるのも魅力です。
初めて見る島野菜は、名前だけでは味や調理方法を想像しにくいこともあります。売り場に品種名や食べ方の説明があれば、その情報まで見てから購入すると自分の食事に取り入れやすくなります。
旅行中に調理する予定がある人は、珍しさだけで選ばず、宿泊先で実際に使える量まで考えることも大切です。
参照:島の駅みやこ「宮古島の島野菜・フルーツ!春夏秋冬、美味しい旬がいっぱい!」
宮古島で見つけたい代表的な島野菜
宮古島の売り場では、旅行者にも名前が知られているゴーヤーのほか、土地ならではの呼び名を持つ野菜にも出会えます。
ただし、すべての品目が一年中同じように並ぶわけではなく、その日の収穫や入荷で売り場の顔ぶれは変わります。
目当ての野菜を一つに決めて探し回るより、その日に並ぶ宮古島産から選ぶのも直売所ならではの楽しみ方です。ここで取り上げるのは、公式の売り場案内で紹介されている野菜です。
なんこう・ゴーヤー・トウガンはあたらす市場でも探せる
あたらす市場では、宮古在来種のカボチャ「なんこう」をはじめ、トウガンなどの野菜を扱っています。
ゴーヤーも地域の特産品として扱われており、宮古島ならではの野菜を探したい人にも向いています。
同じ種類でも一玉や一袋の大きさが異なる場合があり、旅行者は使い切れる量から選ぶことが重要です。キッチン付きの宿で数回料理するなら大きめの商品も使えますが、一食だけの自炊なら使い切れる量を選ぶことが大切です。
調理方法が分からない野菜は、売り場の案内も参考にしながら選びましょう。
参照:JAおきなわ「ファーマーズマーケットみやこ「あたらす市場」」
モウイ・宮古ゼンマイ・ハンダマも売り場で探してみる
島の駅みやこの青果コーナーでは、モウイや宮古ゼンマイ、ハンダマなど、宮古島で採れた野菜も販売されています。
本州の一般的なスーパーでは見かける機会が少なく、島野菜らしい食材を探している人にぴったりです。
ただし、品ぞろえは収穫や季節に左右されるため、紹介されている野菜が来店日に並ぶとは限りません。そこで、目当ての商品が見つからない日は別の島野菜へ視野を広げると、その時期ならではの食材を選べるでしょう。旅行中に調理できない場合は、島野菜を使った料理を飲食店で味わう方法もあります。
もし、自炊を予定していないが、宮古島の食材は味わいたいと思っている人は「宮古島グルメの選び方」を参考にしてみてください。
参照:島の駅みやこ「宮古島の島野菜・フルーツ!春夏秋冬、美味しい旬がいっぱい!」
旅行中に島野菜を買うなら食べる日から逆算する
宮古島で買った島野菜を旅行中に食べる場合は、買い物の予定より先にいつ調理するかを考えると無駄が減ります。
滞在初日に買って数日使うのか、夕食の材料をその日に買うのかで必要な量は変わるためです。
宿泊先の冷蔵庫や調理器具も確認しておきたいポイントです。キッチンがないホテルなら生鮮野菜を買い込むより、帰宅日に持ち帰る商品と旅行中に食べる料理を分けるほうが扱いやすくなります。
キッチン付きの宿では食事回数から購入量を決める
キッチン付きの宿で最初に決めたいのは、滞在中に何回料理するかと使える調理器具です。
夕食を一度だけ作るなら少量の商品が使いやすく、数日間自炊するならカボチャやトウガンなども献立へ組み込みやすくなります。
買い物の時間帯は、観光の流れに合わせるのがおすすめです。野菜を買った直後に長時間ドライブを続けるより、宿へ戻る前に立ち寄れば車内に置く時間を短くできます。
葉物や傷みやすい食材を買う日は、宿の冷蔵庫へ入れられるタイミングまで考えて予定を組むと安心です。
ホテル泊では自宅へ持ち帰る野菜を分けて考える
調理設備が限られるホテルでは、旅行中に食べる野菜と自宅へ持ち帰る野菜を分けて考えると選びやすくなります。
旅行中に料理をしないなら、生鮮野菜を何種類も買うより、帰る日に必要な分を選ぶほうが荷物も増えにくくなります。
持ち帰るときは、野菜の大きさと重さの確認も大切です。スーツケースの空きだけでなく、柔らかい野菜がほかの荷物に潰されない配置にすることも必要です。常温で運びやすいお土産と組み合わせれば、野菜だけで荷物がいっぱいになる状況も避けられます。
なお、島野菜以外のお土産も同時に探したい人は、「宮古島のお土産を買う場所と選び方」も参考にしてみてください。
宮古島の島野菜を本土へ持ち帰る前に植物防疫を確認する
宮古島で買った野菜を本土へ持ち帰る人は、荷造りを始める前に植物防疫の対象かどうかを確認しましょう。
沖縄県全域から本土などへの移動が規制されている植物があり、買った場所が直売所やスーパーであっても扱いは変わりません。特に、サツマイモやヨウサイは、通常の野菜と同じ感覚で荷物へ入れられない品目であるため注意が必要です。
自宅で食べるために買う場合は、購入前に植物防疫所の最新情報を確認すると、空港へ向かう直前に持ち帰れないと気付く事態を避けられます。
サツマイモやヨウサイなどは本土への移動が規制されている
沖縄県全域から本土などへ持ち出す場合、サツマイモやヨウサイなどの生茎葉・地下部は規制の対象です。
サツマイモには紅イモも含まれるため、未処理の生の紅イモはそのまま本土へ持ち帰れない品目です。
この規制は、沖縄県などに発生する害虫を未発生地域へ広げないために設けられています。マンゴーやパインアップルの果実は国内旅行で持ち帰れると案内されています。野菜や果物を複数買う場合は、一括して判断せず品目ごとの確認が必要です。
参照:植物防疫所「植物等の移動規制について」「よくあるご質問(国内旅行編)」
サツマイモは所定の消毒を受ければ持ち出せる場合がある
生のサツマイモを本土へ持ち帰りたい場合は、植物防疫所で所定の蒸熱処理を受ける方法があります。
宮古島市内では平良出張所が申請先の一つに含まれており、非営業用の少量の手荷物や宅配便などが対象です。
消毒の申請は希望日の2日前までに行い、処理済みのサツマイモは翌日以降の受け渡しとなります。受付所によって受け渡し方法が異なるため、利用する場合は事前の問い合わせも必要です。短い旅行では日程に収まらないこともあるため、持ち帰りを考えている人は滞在前半で手続きの予定を決めましょう。
参照:植物防疫所「移動規制植物の検査及び消毒について」
宮古島の島野菜についてよくある質問
宮古島で島野菜を買うときは、野菜の選び方だけでなく、売り場で見かける名称や表示、本土へ持ち帰る際のルールが分からず迷うこともあります。
「あたらす」や「なんこう」の意味、市内産野菜の見分け方、サツマイモを持ち帰る際の扱いなどを知っておけば、現地でも判断しやすくなるでしょう。
宮古島の島野菜について、購入前に知っておきたい疑問を5つ紹介します。
あたらす市場の「あたらす」とはどういう意味ですか?
「あたらす」は宮古の方言で「愛おしい」という意味です。あたらす市場は、この言葉を施設名に使っています。宮古島らしい言葉を知る手掛かりにもなる名称です。
あたらす市場はいつから営業していますか?
あたらす市場は2005年12月に農産物直売研修所「あたらす市」として始まりました。翌2006年12月の1周年リニューアルを機に「あたらす市場」となっています。現在の名称になる前から地域の農産物を扱ってきた施設です。
「さんごの島のやさい」の協力店舗はほかにもありますか?
協力店舗には、あたらす市場や島の駅みやこが含まれます。Aコープ3店舗・かねひで2店舗・サンエー2店舗なども協力店舗です。店舗は今後変わる可能性があるため、最新の一覧は宮古島市の情報で確認しましょう。
サツマイモの消毒は商業用の商品も対象ですか?
植物防疫所が行うサツマイモの消毒は、非営業用の少量の手荷物・宅配便・郵送などに限られます。商業用のサツマイモは受け付けの対象外です。旅行のお土産として利用するときも、事前に受付先へ確認しましょう。
宮古島で買った野菜を海外へ持って行けますか?
植物を海外へ持ち出す条件は、渡航する国や地域によって異なります。品目によっては輸出検査や植物検査証明書が必要です。海外へ持って行く予定がある場合は、購入前に渡航先の条件と植物防疫所の手続きを確認しましょう。
まとめ|島野菜は買う場所と食べ方を決めて選ぼう
宮古島で島野菜を探すなら、農産物を中心に見たい日はあたらす市場、朝からほかの商品も一緒に買いたい日は島の駅みやこが使いやすくなります。
平良市街地を歩く予定があるなら、宮古島市公設市場は観光や食事と組み合わせやすいのもメリットです。
宮古島市産を選びたい人は、商品に記載された産地を確認しましょう。「さんごの島のやさい」のロゴも市内産農産物を見分ける手掛かりになります。売り場ではゴーヤーやトウガンだけでなく、なんこう・モウイ・宮古ゼンマイ・ハンダマなどにも目を向けると、普段とは違う食材選びを楽しめるでしょう。
旅行中に自炊する場合は、宿泊先の設備と食事回数から購入量を決めると使い切りやすくなります。自宅へ持ち帰るなら、帰る日に合わせて購入する品目を絞り、荷物の中で傷まない入れ方まで考えることが大切です。
さらに、本土へ持ち帰るときは植物防疫の規制も確認する必要があります。サツマイモやヨウサイなどは移動が規制されているため、購入前に品目ごとの扱いを確認することが大切です。買う場所、食べる時期、持ち帰る地域まで順番に決めれば、宮古島の島野菜を自分の旅行に合った形で楽しめるでしょう。
